エンジニアコラム

革新的コンピュータ制御   

エンジニア・コラム

町井 和美 さん [ 株式会社マイクロネット テクニカルマネージャ ]

第1回:コンピュータ制御技術の動向

■はじめまして
私はソフトウェアエンジニアとして日々コンピュータと向き合っていますが、やりがいのある仕事、天職だと思っています。とにかくコンピュータの進化はめまぐるしいものです。インテル社が8ビットMPU(i8080)を生んでからまだ三十数年しか経っていないのにここまで爆発的な進化を遂げて、それでもなお新しい技術が次々と現れます。

100年に一度と言われる不景気の中、我々制御に携わるエンジニアは苦境に立たされているわけですが、暇は革新への大きなチャンス。新しい技術と技術を組合わせるだけでも、労少なくしてアドバンテージを得ることができる世の中なんですよね。

5回に渡って連載するのは制御に携わるエンジニアの皆様に、近年の動向や、新しいテクノロジを私の解釈を織り交ぜて綴るものです。

■組み込みシステムの二極化
予めご案内しておかなければならないのは、iTRONやSHを使ういわゆる組み込み制御と、設備としての組み込み制御は、現在までに大きく二極化されているという点です。薄利多売が重要視される前者と、設備の一部となる後者とでは、性質や考え方が完全に分かれたようで、同じ組み込み制御と呼ぶことがもはや妥当ではなくなりつつあります。私の専門は後者です。

■コンピュータ制御技術の動向
近年のコンピュータ制御技術の動向について整理してみましょう。

CPUは高速・高性能になりました。動作周波数はGHzまで達して、ついにはマルチコアが採用されました。演算命令も拡張され画像処理などハードウェアの一部をソフトウェアで代替することも可能になりました。

次にプラットフォーム。プラットフォームは規格化によって、昔のようなメーカ間相互接続問題、いわゆる相性に悩むことはもはや皆無となりました。ハードウェアの選択肢が広がっているのです。

OSも機能豊富になりました。特にWindowsはインテルプラットフォーム、いわゆるパソコンの大半に導入されているグローバルスタンダードOSです。とはいえ、制御ではRTOSを使用しない限り課題をクリアできません。

開発言語はどうやら相変わらずC/C++が人気です。PLC装置ではメーカ独自のラダー言語で開発を行ってきましたが、ここに来て国際標準化の動きがあり、目が離せません。

■市場ニーズ
一方で商品に求められるニーズは大変厳しいものになりました。高信頼性、制御周期の高速化、高品質、省電力、低価格、短納期・・・。
次回以降、技術動向を更に掘り下げて、すべての課題をクリアした、良い製品を作っていきましょう。エンジニアの意地にかけて。

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