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革新的コンピュータ制御
エンジニア・コラム
町井 和美 さん [ 株式会社マイクロネット テクニカルマネージャ ]
第4回:Windows Embedded Standardで実現する組み込み制御
Windows Embedded StandardはRTOSではありません。しかしWindowsと並列動作するRTOS INtimeが、Windows Embedded Standardでのマイクロ秒オーダー制御を可能にします。つまりWindows Embedded StandardでもWindows CEと同等以上の制御が可能なのです。
■Atomプロセッサの使い方
今Atomプロセッサの応用製品をお考えならばPCプラットフォームを構成するべきと私は思っています。PCプラットフォームならばWindows Embedded Standardとその資産がもれなく使えますし、他のシステムへの流用・汎用性が高まるからです。既にAtomプロセッサ搭載PCプラットフォームはいくつかの製品が市場に出回っており、私もWindows Embedded StandardとINtimeの組み合わせで試用してみたところでは、充分なパフォーマンスが確認できました。コストパフォーマンスも良好です。
■Windows CEとWindows Embedded Standardの違い
Windows CEは徹底したランタイムコストの削減ができる素晴らしい製品です。ですがハードウェアの設計から、デバイスドライバの製作までが必要で、これには知識と経験、なにより時間が必要です。Windows Embedded StandardのソリューションがWindows CEと決定的に異なるのは、PCプラットフォームを使用する点です。ニーズに応じて、市販のPCプラットフォーム、市販の外部インターフェースをアセンブリすることからシステム開発が始まります。超高速なハイエンドタイプから、小型で安価なローエンドタイプまで、無限のチョイスが市場に用意されています。つまりWindows Embedded Standardによる組み込みシステム開発では、ハードウェアの開発工程を一部、もしくは完全に省略可能です。Windows Xpで動作するアプリケーションがそのままWindows Embedded Standardで動作する点でも開発スピードはWindows CEとは異なります。
■ハードウェアをソフトウェアで代替
マイコンCPUとは桁違いの性能を持つCPUを使うことで、ハードウェアをソフトウェアで代替することさえ可能になります。現在使用している専用制御装置や、測定装置はインテリジェントを持つためそれなりのコストがかかっています。これをインテリジェントを持たない拡張I/Fボードとリアルタイム処理で代替すれば、コスト半減と、機器間通信廃絶による高速化が見込めます。他にもPLC装置を、リアルタイム駆動する高速ソフトウェアPLCに代替することも考えられます。PLCの技術や資産は引き続き利用できます。Windows Embedded Standardの標準機能も活躍します。EWF機能はROM化の支援、HORM機能は高速ブートを実現する機能であり、ハードウェアを拡張することなくソフトウェアでハードウェア能力を向上させる技術といえます。
■ランタイムコストは?
Windows Embedded StandardはWindows CEと比べて、高くつくランタイムコストが懸念されます。ところが、前述のように開発費を大幅削減できることや、一部ハードウェアをソフトウェア代替できること、性能向上で製品の付加価値を高められることなどの相乗効果により、意外に相殺できます。既成概念にとらわれず、このような全体の視点で考え、Windows CEにするかWindows Embedded Standardにするかをご検討いただければと思います。
次回最終回は、Windows Embedded StandardとINtimeの組み合わせが活用できる場面を、いくつかご提案してみようと思います。
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